英語が話せないまま渡米し、頼れる人もいない状態で始まった妊婦生活。
妊婦検診の為に病院へ行くたびに緊張し、楽しみな反面、アメリカでの妊娠生活は、不安が大きい毎日でした。
今回は、英語が話せないままアメリカで2度の妊娠を経験した実体験を書いていきます。
同じように、
- 英語が話せない
- アメリカでの妊婦検診が不安
- 海外妊娠で孤独を感じている
そんな方へ届いたら嬉しいです。
妊娠発覚から初診まで|英語が話せない不安の始まり
1度目の妊娠がわかったのは、アメリカへ引っ越す数日前でした。
それまで、自分が妊娠しているとは考えもしませんでしたし、アメリカへの引っ越しという大きな決断が控えていて、妊娠は想像の範囲外だったのです。
妊娠検査薬で陽性が出た時、驚きと不安が同時に押し寄せてきました。
英語が話せないことに加え、新しい国で妊婦生活を送ることになるなんて。
その時点では、これからどんなことが待っているのか、全く想像がつきませんでした。
英語に恐怖心を持ったまま始まった妊婦生活
アメリカへ到着してからも英語の環境に毎日緊張していて、スーパーへ行くだけでも疲れていました。
さらに、妊娠中は体調も不安定です。
つわりも始まり、まっすぐ立っていることもできない。
そして、食べ物も農薬が気になってしまい食べられない、吐き気でご飯も作れない。
夫も新しい環境で手一杯。
加えて、引っ越し直後だったため生活基盤も整っていません。
新しい環境に慣れるだけでも精一杯なのに、 妊娠に加え、英語がわからないことで、
スーパーも、病院も、食べ物も、外出も、買い物も、人と会うことさえ怖く感じました。
「何かあっても説明できない」
その不安がずっと頭にありました。
引っ越し2週間で初めての検診へ
渡米後、可能な限り早く病院を探しました。
保険にさえまだ入っていない状態でしたが、何よりもまず本当に妊娠しているのか、赤ちゃんが無事に育っているか確認したかったのです。
アメリカに到着してから、2週間で最初の検診に行くことになり、幸いにも、日本語が通じる産婦人科を見つけることができました。
実際には受付に日本語を話せる方がいましたが、ドクターは英語で、この時点で、私は大きな壁にぶつかることになります。
一文も読めない問診票|名前を書く場所すらわからない

待合室に入ると、まず、受付に書く日付や住所、名前を書くのにも一苦労。
受付を済ませると、最初に渡されたのは、もちろん英語の問診票でした。
しかし、1文も読めません。
「妊娠歴」「既往歴」「家族の病歴」「現在の症状」「服用している薬」。
どこに何を書くのか全くわからず、専門用語だけではなく、基本的な単語すら理解できませんでした。
まだ携帯の契約もしていなかったためWifiがなく、翻訳アプリを使用することもできない状態で、同席していた夫だけが頼りでした。
一人で書類が書けず、待つことしかできなかった
夫が途中で席を外すことがあり、その間に問診票を書こうにも、私は何も書くことが出来ませんでした。
書類を持ったまま座って待つことしかできず、今まで一人で出来ていたことが一人では何もすることができない。
本当にみじめな気持ちになり、泣きそうになったことを覚えています。
アメリカに来て2週間。
それまで旅行気分だった私は、そのとき初めて、
「私は本当に海外に引っ越したんだ」
と実感することになりました。
初診から妊婦検診開始まで
妊婦検診は8週以降から
日本では妊娠がわかると早めに受診するイメージがあり、
私自身も、とにかく早く病院に。
という思いで検診を受けに行ったのですが、まず保険が無いととんでもなく高額になってしまうということを知りました。
さらにアメリカでは、8週を過ぎないと定期検診が始まらない病院が多く、実際に2度の妊娠で、2度とも8週より前に初診を受けましたが、
1度目の妊娠の時は12週、2度目の妊娠の時は9週以降に1回目の妊婦検診開始でした。
つわりが酷くて、食べ物も食べられない
アメリカに越してきて1週間ほどでつわりが始まり、気持ち悪くて、まっすぐ立つことができませんでした。
食べ物を食べようとしても、吐き気がして、ほぼ何も口に入りません。
アメリカに来たばかりで、食べ物の農薬や成分が気になるようにもなっていたこともあり、ほとんど食事をとることができませんでした。
外食に行っても匂いを強く感じ、フルーツに救われた妊娠初期でした。
アメリカには母子手帳がない

日本では当たり前だと思っていた母子手帳。
しかし、アメリカには母子手帳という文化は存在せず、
日本独自のものだったということを初診時に受付の方から聞き、驚きました。
アメリカで出産をする日本人のママたちは、日本が発行している日英翻訳版の母子手帳(上記の写真)を本屋さんやネットで購入、また現在は配布していないようですが、以前は領事館でもらうこともできたそうです。
私も例にならい、本屋さんで母子手帳を購入し、日本に帰国した現在もその母子手帳を使用しています。
アメリカでは妊娠の記録を残したい人は、写真が貼れるダイアリーを自分で用意して記録しているとのことでした。
現在では様々なデザインのものも出ているようなので、気になる方は記念に作成するのも楽しいかもしれません。
妊婦検診開始|驚きと戸惑い
つわりと体重管理|日本とアメリカの大きな違い
初回から1度目の検診までに1か月半もの期間が開いていた私は、その間つわりと食べ物への不安で、体重がかなり大きく減っていたこともあり、ドクターからは
「毎日プロテインを2杯飲んでください。アメリカにはそんなに制限ないから、どんどん食べてどんどん太って」
と言われ、プロテインを?!と驚いた経験があります。
私がつわりで痩せすぎてしまっていたこともあるとは思いますが、
日本では太りすぎないようにと言われるイメージがあったのに対し、
アメリカでは、「栄養をとって体重が増えることは自然」というアプローチで、体重増減の基準自体が日本とは違うんだそうです。
そのため、小柄な日本人はもっと食べて太ったほうが良いと言われることも少なくありません。
血圧測定で腕が細すぎて測れない、アメリカンサイズの壁
毎回の検診では、血圧測定があります。
しかし、1度目の妊娠検診で、予想外のトラブルが起きました。
血圧計の腕帯が大きすぎて、腕帯がうまく巻けず、血圧が測定できなかったのです。
結局手動で血圧を測ることになり、その後の検診でも私の番だけ手動の測定器が準備されていました。
他にも同じ経験をした方もいるかもしれません。
サプリメントが大きい

飲み込むのに一苦労。
妊娠検診に行くと、サンプルのサプリメントがもらえたり、サプリメントが処方されることがあります。
驚いたのは、そのサプリメントの大きさでした。
日本の錠剤の何倍もあるその大きさに、飲み込むのに毎回苦労するほどでした。
とにかく何でもサイズの大きいアメリカ。
ことあるごとにサイズの大きさに驚くことになりました。
アメリカ妊婦検診の流れと検診内容
アメリカ妊婦検診の基本検査
妊婦検診では、病院によって違いはありますが、基本的には毎回の検診で
・尿検査
・体重測定
・血圧測定
・問診
が行なわれ、週数に合わせ、ドップラー(赤ちゃんの心音チェック)やエコー、血液検査が行われます。
検診に行くと体重測定、血圧測定、問診のみの回もあり、心音も聞かずに終了。
時間にして5分ほど。
これで大丈夫なのかと心配になることもありました。
2度の妊娠の検診内容記録
2度の妊娠で、病院・保険・ドクターが違ったことで、検診内容も違いました。
何もわからず不安だった当時の私のような方へ向けて、 2度の妊婦検診内容を表にまとめてみたので、よろしければ参考までに。
| 検診回数 | 1度目の妊婦検診 毎回「体重・血圧測定」あり | 2度目の妊婦検診 毎回「体重・血圧測定・尿検査」あり | ||
| 週数(week) | 検診内容 | 週数(week) | 検診内容 | |
| 初診 | 6w | 自腹エコー | 6w | 自腹エコー |
| 1回目 | 12w | ドップラー | 9w | 問診 |
| 2回目 | 18w | ドップラー 血液(クワトロ検査) | 12w | ドップラー 性病検査 |
| 3回目 | 22w | ドップラー 尿検査 子宮がん検診 血液検査 | 23w | ドップラー 糖尿検査 |
| 4回目 | 25w | 精密エコー検診 (性別判明) | 24w | エコー (性別判明) |
| 5回目 | 27w | ドップラー 血糖値検査 | 29w | ドップラー |
| 6回目 | 30w | ドップラー | 30w | 精密エコー検診 (他病院) |
| 7回目 | 32w | ドップラー | 32w | 精密エコー検診 (他病院) |
| 8回目 | 34w | ドップラー | 33w | ドップラー |
| 9回目 | 36w | ドップラー 腹囲測定 | 35w | ドップラー バクテリア検査 |
| 10回目 | 37w | NST・エコー 腹囲測定 | 36w | ドップラー |
| 11回目 | 38w | NST・腹囲測定 | 38w | ドップラー |
| 12‐14回目 | 39w(3回) | NST・内診 腹囲測定 | ||
病院や保険で検診内容が変わる
上記の表でもわかる通り、病院や保険が違うだけで、
- エコー回数
- NSTの頻度
- 検診内容
- 通院頻度
が変わりました。
2度目の妊娠では、途中で保険の切り替えがあったこともあり、エコー回数や検査時期の変更などイレギュラーな検診内容となったこともありますが
おおよそ
妊娠初期:問診・エコーで出産予定日決定・感染症検査
中期:ドップラー・血液検査・クアトロ検査・精密エコー・性別判定
後期:ドップラー・NSTや腹囲測定・内診・必要に応じエコー
この内容で進んでいるようでした。
不安は消えなかった
赤ちゃんを確認できない期間が怖かった
上記の内容を見ても分かる通り、アメリカではエコーは3回程度。
2度目の妊娠の際には、初診時に加入していた保険では「出産までに1回しかエコーはしません」と言われ、本当に驚きました。
さらに保険の問題で検診を2か月受けられない期間があり、その時期にしか受けられないクワトロ検査はしていません。
この検査は日本では任意の検査となっていますが、アメリカでは全員が受ける検査になっています。
エコーが少ないことで、赤ちゃんの様子を確認できないことが不安でもありましたが、どうしてもエコーをして欲しい場合は、保険適用外で実費にはなりますが、エコーをしてもらうことも可能です。
実際、8週より前に初診を受けた私は、2度とも保険適用外で実費でエコーをしてもらっています。
費用は250ドルほどでした。(病院により変動しますので、参考までに)
つわりと孤独で気持ちが限界だった

つわりは想像していたよりも辛く、気持ち悪くて真っすぐ立てない。
前かがみでないといられない。
締め付けがつらく、ブラもできませんでした。
なぜかシャワーを浴びたり歯磨きをするだけでも気持ち悪くなっていました。
一人では何もできない自分が情けなく感じ、
そして、周囲に気軽に相談できる人がいなかったことの孤独感や不安が強くなっていきました。
妊婦検診も不安。
英語も怖い。
出産も怖い。
当時は「楽しみ」より、「怖い」が前面に出ていました。
慣れてきた時、不安は軽くなる
生活の基盤や下準備が整っている状態ならそんなに怖くない
1度目の妊婦期間は何も知らなかったため、不安でいっぱいでした。
何もわからず、一人で行動することも、頼る事もできない。
病院の受付。
問診票。
名前を書く。
ドクターに症状を伝える。
日本なら当たり前にできることです。
でも英語が分からないだけで、全部が怖く感じました。
病院へ行く前日から毎回緊張して、事前に単語を何度も見返していました。
「Blood pressure は血圧」
「Morning sickness はつわり」
単語をメモに書いて行ったり、行きの車で何度もつぶやいてみたり。
2度目の妊婦検診でも同じように行きの車でイメージトレーニングをしながら向かっていました。
しかし2度目はアメリカにも慣れ、妊婦も経験済みで流れも知っていましたし、翻訳アプリもあったので、やはり気の持ちようも全然違いました。
妊娠検査薬もアメリカのドラッグストアで購入した妊娠検査薬を使用しました。
種類が沢山あり、迷いましたが生理予定の6日前から検出できる「早期妊娠検査薬」があり、それを使用し、かなり早い段階で妊娠に気付くことができましたし、検診でもそこまで緊張することは無く、通えるようになっていました。
一人で通院できるまでになった
1度目の妊娠中は、安定期に入るまでは夫に同伴してもらっていました。
しかし途中で免許を取得し、後半は怖いながらも一人で通院するようになりました。
2度目の妊娠の際は予約から自分で行い、最初から一人で通院しました。
英語は相変わらず話せないままでしたが、翻訳アプリや日本語受付の方に助けられながら、少しずつ慣れていった形です。
不安が消えたわけではありません。
それでも、前もって質問を準備したり、単語をメモしたりと対策することにより、落ち着いて病院へ行けるようになりました。
英語が話せない不安を抱える妊婦さんへ

不安になるのは当たり前
海外での妊娠生活は、不安があって当然だと思います。
特に英語が苦手だとなおさらですし、病院へ行くだけでも緊張するし、検診内容がわからないと怖くなります。
最初から全部できる人は少ないと思いますし、私のように名前すら書けなかった人もいます。
問診票が書けなくても、
聞き取れなくても、少しずつ慣れていけばいいと思いますし、私のように翻訳アプリに頼ってもいいと思います。
検診の流れを知っておくだけでも心の準備ができると思います。
別記事では、
- アメリカ妊婦検診について
- 妊婦検診を乗りきる工夫
- 初診予約
- OBGYNについて
まとめています。
不安な方は、↓こちらも参考にしてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が今、不安な気持ちでいる方の安心材料に少しでもなれたら嬉しいです。
